「三国志 一の巻」北方謙三

読書記録★

「稗史(はいし)的」という言葉を読んだのはニ度目だ。

一度目は川端康成の小説にて。

物語、民話、といった意味である。

「三国志」は大まかに2通りある。

正史と演義。

演義がその稗史的な方にあたる。

この一の巻は、主に

劉備、曹操、孫堅の立ち上がり、

漢王朝の衰退、黄巾の乱を中心に記されている。

北方氏も後書きで書いているが

人は物語を書く時、登場人物の誰かに肩入れしてしまうらしい。

私はこの本を読んで気付いたことがある。

完全なる”正史(歴史書)”というのは存在しないのではないか、ということだ。

でもそれでいいと思った。

語り継ぐには脚色があっていい。
想像して楽しんでいい。

今回この本を貸してくれた同僚に

学ばせてもらいました。

コメント