絶対的な”黒”に宿る謎とは
表紙引用https://kishiberohan-movie.asmik-ace.co.jp
前回の投稿でジョジョに触れさせてもらいました。
ジョジョの奇妙な冒険4部に出てくる岸辺露伴。
スピンオフで「岸部露伴は動かない」が制作、アニメ化、実写化されています。
実写映画「岸辺露伴 ルーブルへ行く」は
“絶対的な黒”で描かれた絵に宿った悲しい物語に
露伴達が巻き込まれていく話。
以下はゆる〜いあらすじと、私の主観的感想です。
宿っていた”呪い”と”願い”
ルーブル美術館の奥に眠る、忘れられた絵。
その絵に露伴達は半ば取り憑かれたように導かれる。
その絶対的な黒で描かれた女性の絵を見た者は、
それぞれの人生における”後悔”を見せられて不幸になっていく。
呪われた絵、、、
その絵には露伴の御先祖様夫婦に起きた暗い過去が宿っていた。
ネタバレになるのであまり詳しくは書きませんが、、、。
身内からも世間からも見捨てられ、絶望しながらも
最期の力を振り絞って、愛する妻を描ききって
蜘蛛の巣だらけのボロボロの家で肩を寄り添いながら息絶える。
病気の妻を守れなかった”後悔”と
黒に執着する夫を止められなかった”後悔”。
夫婦それぞれの”後悔”が呪いとして宿ったんだなって感じました。
でも私には、呪いだけではなく、願いも込められていたんじゃないかと感じました。
“私達は最期まで愛し合っていたの。主人がこんなにも私を美しく描いてくれたのよ。誰かにそれを覚えていてもらいたい。だから見つけて、私達を。”
ふと、曾祖母が亡くなった時の叔母の言葉を思い出した。
「人は2度死ぬって言われてるよね。体が亡くなった時、あとは皆の記憶からその人が忘れさられた時。」
ダークで切なくて、でも美しい話でした。
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